■生き残りをかけたドタバタ劇 ~ 年間3か所前年超え法~

【よーするに】 
去年の売上を超えたいなら、1年のうち3か所の売上だけを確実に前年超えさせればよい

 コロナ禍や不景気の波をまともに受ける小さな商売(うちの場合は銭湯)が、売上前年超えするのはけっこう大変である。

 一年間終わって「あぁ、なんとか今年の売上は去年を超えたか・・・」と長い一年を振り返ることもあるだろう。そんな時に知っておいてほしい「売上前年超えのコツ」がある。

 年末年始、5月連休、お盆。この3つのポイントで前年売上を上回っていたら、よほどイレギュラーな外的要因がなければ、その後に1年間終わったときの年間売上はつられるように前年超えしている、というシンプルな法則が小さな商売には存在するのだ。

 もっとハッキリ言うと、頑張るべきところは年末年始、5月連休、お盆の3か所のみ。1年終わってみればあとは勝手に売上や客数が前年を超えている。

 本当なの? そんな簡単なのか? と思うかもしれないがこれは事実。

 これをわが社ではニコニコ流銭湯経営術の奥義として

年間3か所前年超え法

という。

簡単ながら重要な奥義なのでもう一回書こう。

年間3か所前年超え法

小さな商売ならば知っておきたい強力な奥義である

おしまい
【追記】逆も真なりで、この3か所が前年を下回ってしまったら、ほぼ確実に年間業績も前年割れする。そういう意味では恐ろしい事実をつきつける奥義でもある。気をつけよう。

■ 生き残りをかけたドタバタ劇 ~ 勘違い Fall in love ~

【よーするに】 近距離で見せつけてホレさせる

例え話をしよう。狭い居酒屋。二人で席についた男女。互いの事はあまり好みのタイプじゃないので恋愛感情は特にない。

 

しかし、いつしか「おかしい!なぜかこの人にドキドキする!なぜ?」ってなり、「あれ?ひょっとしてこの人のことチョッと好きかも」って事になったりする。

 

間近で互いを見ながら至近距離で会話を続ける事による錯覚(実はたいして好きではない=「勘違いのフォーリン・ラブ」)だったりするんだけど、これを商売に活用するとモノがよく売れる。

 

ここからは恋愛の話じゃなく、うちの店(小さな銭湯)の話。

 

初夏から秋口までクリームソーダを売ってた

 

 

よく売れるんだこれが。夏場は月間で500杯近く。美味しかろうが美味しくなかろうがまだわからないだろうに次々と注文が入る(食べると実際おいしいっス)。

 

で、知り合いの日帰り温泉やスーパー銭湯の社長たちに聞いたら「クリームソーダはそんなに売れない」だって。

 

何故うちみたいな極小の店のほうがたくさん売れるか。答えはそう「店が小さいから」なのだ。

 

おいしそうなクリームソーダを間近で見せられると「なんかおいしそう、自分も食べたいかも」とつられてつい買ってしまう。これがループして次々に注文が入る。

 

でもレストラン席数が数十席、時に100席以上もある日帰り温泉やスーパー銭湯だとこうはいかない。客数あたりの注文率は小さなお店に軍配が上がるのだ(うちの銭湯なんか10席以下・ニヤリ)

 

【ポイント】
店の狭さ、ロビーの狭さの利を活かすべく、見栄えするインパクト強い商品をつくって「はい!クリームソーダお待たせしました!」みたいに周りに毎回アピール。

 

最初はたいして欲しくなかったのについ自分も買ってしまう・・・。この現象を利用した売り方を我々ニコニコ温泉社では奥義としてこう呼んでる。

 

奥義! 「勘違いFall in love」!

 

ネーミングがダサいのは百も承知!
でもクリームソーダだけでなく、クラフトビールやアイスクリームとか他の商品でも効果抜群の強力な奥義なのだ。

客単価は爆あがりよ(ニヤリ)

おしまい