月々の赤字は相変わらず続く。
お湯はちゃぷちゃぷ、あふれた洪水みたく湯船に毎日たまってて、お客さんカモン!と両手を広げてるのに、
お客さん増えない。
雨ごいしてるのに、店内はサバンナの乾季みたく雨降らない・・・。
こんな「サバンナみたいな銭湯」やだ!
叫んでもお客さん増えないし、仕方なく色々やりはじめた。
そういや銭湯が復活したこと宣伝してなかったな、ひょっとして近所の人たちって
富士見湯が復活したことまだ知らないじゃないか?
って事で、チラシをつくって近所に折り込んでみた。
さてどうなる?お客さん増える?
ある時、電話がなった。
「お?問い合わせか?」と受話器をとった。
(先方)「あぁ、富士見湯さん? あのね、チラシとか打ったらダメでしょ」
誰?この人?
何言ってんの?
(先方)「銭湯の業界じゃ、チラシは勝手に打たないことになってるの。知らないの?」
エリアによっても違うみたいだけど、要約するとスーパー銭湯とかじゃなくて、一般公衆浴場(いわゆる銭湯)は、
いろんなルールというか紳士協定みたいなのがあって、チラシも勝手にうっちゃダメ、という話。
まずい、このままじゃホントに干からびて、サバンナだ。
サバンナやだ! 雨降って洪水みたいにお客さんが来る銭湯がいい!
で、赤字も続き、開き直らなきゃいけない日が迫ってた。
(続く)