勢いってある。今のサウナ人気がそれ。
サウナは昔からあったけど、今のサウナ人気は、当時の延長線上にはない。
ドラマ「サ道」は、実は10年以上前に単行本化されてたけど当時はブームどころかほとんどの人が知らない存在だった。
ところが、今一周回ってサウナはとにかく人気。もはやサウナブームは新しいサウナ市場を生み出してしまった。だからサウナがあちこちで生まれるし、利用者も通う。
そう、この新しく市場が生まれたときって、商売する立場は「流れに乗る、勢いに乗る」って大事になる。
ってことで、うちはまずひとつ個室サウナは風呂屋の脱衣場に設置した。これがいきなり大人気。予約殺到でこまったほど。
この勢いに乗るにはどうするか。実行したことは実にシンプル。
個室サウナを2倍に増やした。
またまた人気で、売上がまた伸びた。サウナ増やすのにお金足りなくて銀行に借りに行ったけど、一つ目がうまくいっての追加投資なので、まぁ貸してくれるわなぁ。
よーするに何が言いたいか。
風呂屋は極小老舗商売。いきなりドカッとお金使って新サービスなんか入れられない(つまり金ないし)。
そんな時は「小さくやって小さいなりの手ごたえゲット。で、手ごたえあったら勢いにのって小さく増強しましょ」ってこと。
リスク少なく、経営の精神衛生上のストレスもない。
「小さく成功して小さく増強」
極小老舗商売ではけっこう使えるやり方なのだ。
おしまい
真神友太郎(まがみ ゆうたろう)
★★ 極小老舗(ごくしょう・しにせ)商売とは ★★
50年以上、100年以上の老舗の商売。探してみると結構ある。それも夫婦とか家族でやってるような小さな商売。駄菓子屋さん、八百屋さん、 豆腐屋さん、まちの食堂さん・・・。銭湯もそのひとつ。これを極小老舗商売と呼ぶ。世界中の極小で老舗な商売が元気を取り戻せば、日本や世界にとって良い事いっぱいなのだ。【まがみ ゆうたろう】